
まあるい楽器はまあるい人が奏でるのか…
9月18日(木)コンサート
「日髙剛 ホルンリサイタル~夏越しの調べ~」
今回は、ホルン奏者・日髙剛さんにお話を伺いました。
チケットはおかげさまで完売となっておりますが、
日髙さんのお人柄が伝わる、温かいインタビューとなっています。
ぜひご覧いただき、ホルンという楽器の魅力、
そして奏者・日髙剛さんの人柄の魅力を感じていただければ幸いです。
9月の公演では、ホルン三重奏曲を中心に、ダンクラ、シャブリエ、そしてリヒャルト・シュトラウスと、時代や様式を越えた作品が並びます。 今回のプログラムに込めた想いや、それぞれの作品への思いをお聞かせください。
今回の公演はドリンク付きということで、リラックスした雰囲気の中で幅広い時代の音楽を楽しんでいただけるようプログラムを考えました。まず、ホルン三重奏曲を軸に据えることで、ホルンならではの多彩な表情や響きをVnとピアノと共に味わっていただけるよう構成しました。ダンクラの作品は、ロッシーニの作品を探していたところに出会った一曲で、ロッシーニのオペラを思わせるような華やかさと軽妙さが魅力です。 シャブリエとリヒャルト・シュトラウスの作品は、それぞれ異なる時代背景を持ちながらも、ホルンの響きを存分に生かした作品です。サウンドの豊かさや奥行きを感じていただけると思います。
ブラームスのホルン三重奏曲は、ホルン奏者にとって特別な作品とも言われています。 この曲に対して日高さんが感じていらっしゃる魅力や、演奏する上で大切にしていることがあれば教えてください。
ブラームスのホルン三重奏曲は、Hr・Vn・Pfという珍しい編成だからこそ生まれる響きが魅力だと思います。毎回演奏するたびに、この組み合わせならではの新しいサウンドを創り出せるのが、とても特別なところです。 演奏する上では、自分の中でチェロを弾いているような気持ちを持つことを意識しています。フレーズによっては「チェロならアップボウかな、ダウンボウかな」と考えたり、ハーモニーに応じてどの管(指)を使うと色が滲み出るか等等、想像したりしながら演奏しています。 また、ブラームスはホルンのためのエチュードも残してくれている作曲家ですので、その偉大な想いを少しでも表現できるように、心掛けています。
後日追加予定
日髙 剛(ひだか たけし)
宮崎県出身。長崎大学経済学部を卒業後、東京藝術大学およびオランダ・マーストリヒト音楽院にてホルンを学ぶ。2000年に広島交響楽団に入団。その後、日本フィルハーモニー交響楽団、読売日本交響楽団、NHK交響楽団のホルン奏者を歴任(〜2013年)。日本センチュリー交響楽団首席客演奏者(2018〜2025)、新日本フィルハーモニー交響楽団首席ホルン奏者(20182024)としても活躍し、数多くの著名な指揮者のもとで演奏を重ねる。国内外のオーケストラと共演し、W.A.モーツァルト、R.シュトラウス、グリエールの協奏曲をはじめ、上海フィルハーモニー交響楽団とシューマン《4本のホルンのためのコンツェルトシュトゥック》、リゲティ《ハンブルク協奏曲》などのソリストを務め、いずれも高い評価を得た。また、ホルンと彫刻をテーマにした音楽と美術のコラボレーション企画や、病院・リハビリテーション施設でのアウトリーチ活動にも積極的に取り組んでいる。演奏活動にとどまらず、国内外でワークショップを開催し後進の育成にも注力。これまでに、第43回国際ホルン協会シンポジウム(ロサンゼルス)、The International Hornweek(オランダ・マーストリヒト)、シベリウス音楽院(フィンランド)、嘉義市(台湾)、Poly Music Festival(中国・天津)、天津ジュリアード音楽院にてリサイタルやマスタークラスを行った。 また、北九州国際音楽祭、木曽音楽祭、軽井沢国際音楽祭にも参加している。2013年より東京藝術大学准教授。現在、国立音楽大学、昭和音楽大学、相愛大学各講師、名古屋音楽大学客員教授、新日本フィルハーモニー交響楽団客演首席ホルン奏者を務める。ホルンアンサンブル「つの笛集団」、THE HORN QUARTETメンバー。CDリリース『Variation for Horn』(フォンテック/「レコード芸術」準特選盤)『HORIZON』(カメラータ・トウキョウ/「レコード芸術」特選盤)Etude CD:ホルン練習曲『コップラッシュ60の練習曲』『ベローリ8つの練習曲』(ビットマップ)ホルンアンサンブル THE HORN QUARTET CD『Sparkling Horns!』(Con anima)R.シュトラウス:ホルン協奏曲第1番・第2番(オクタヴィア)
豪華なゲスト奏者の皆さま

東京都八王子市出身。東京藝術大学音楽学部を卒業、同大学大学院を修了。リューベック音楽大学にてドイツ国家演奏家資格を取得。東京藝術大学音楽学部在学中に安宅賞、卒業時にアカンサス音楽賞、同声会賞を受賞。大学院修了時に大学院アカンサス音楽賞を受賞。
2012年第17回コンセール・マロニエ21弦楽器部門第1位。2016年バンフ国際弦楽四重奏コンクール(BISQC)にてCareer Development Awardsを受賞。
これまでにヴァイオリンを柴田裕子、七澤清貴、齋藤真知亜、漆原朝子、漆原啓子、徳永二男、E.ペレーニ、玉井菜採、堀正文、ダニエル・ゼペックの各氏に師事。ヴィオラを故川﨑和憲氏に師事。
藝大フィルハーモニア管弦楽団コンサートマスターを経て、現在読売日本交響楽団コンサートマスター。紀尾井ホール室内管弦楽団、アンサンブルofトウキョウ、Ensemble FOVE、ムジカ・ヴィッツのメンバー。Lemoned Quartetヴィオラ奏者。

大野真由子(おおの まゆこ)
東京藝術大学音楽学部器楽科卒業、同大学大学院音楽研究科修士課程ピアノ専攻修了。第13回吹田音楽コンクールピアノ部門第1位、第17回友愛ドイツリート(歌曲)コンクール優秀共演者賞等受賞。ソリストとして大阪センチュリー交響楽団(現・日本センチュリー交響楽団)、藝大フィルハーモニア管弦楽団等共演。大学卒業時、成績優秀者に与えられる同声会新人賞及び読売新人賞受賞、両新人演奏会出演。室内楽・伴奏ピアニストとして、ジャンルを問わず多方面にて活動、共演者からの信頼も厚い。2016年(一財)地域創造公共ホール音楽活性化アウトリーチ・フォーラム事業参加以降、全国各地での学校・施設でのアウトリーチ活動にも力を注いでいる。
2019年、Duo Espoir(Vn.清岡優子、Pf.大野真由子)で3°Concorso Internazionale “Duo Hayashi”(イタリア)優勝。
プログラム
Charles Dancla:Rossini Variationsfrom Airs Variés Op.89
シャルル・ダンクラ:ロッシーニの主題によるエア・ヴァリエ 作品89
Richard Strauss: Andante in F, opus posthumous
リヒャルト・シュトラウス:アンダンテ ヘ長調 op 遺作
Emmanuel Chabrier:Larghetto for horn and piano
エマニュエル・シャブリエ:ラルゲット
Johannes Brahms: Trio for piano,violin and horn Es-Dur op.40
ヨハネス・ブラームス:ホルン三重奏曲 変ホ長調 作品40
チケット 完売
2025年9月18日(木) 開演 18:30(開場 19:00)
一般4500円
学生2500円
※ドリンクあり