Eri Masaoka 正岡愛理(ヴァイオリン)Profile

レイナ・ソフィア音楽院を卒業、スペイン国王妃より最優秀学生賞を授与される。その後、マンハイム舞台芸術大学大学院修士課程、さらにグラーツ国立音楽大学、マネス音楽院にて研鑽を積む。第 2 回ミルクール国際ヴァイオリンコンクール第2位、2020 年ボン国際音楽コンクール第 1 位他、多くの国際コンクールにて受賞歴を持つ。ヨーロッパではナンシー歌劇場交響楽団他著名オーケストラと共演他、各地でソロリサイタルおよび室内楽のメンバーとしてコンサート活動を行っている。さらに秋山和慶氏指揮中部フィルハーモニー交響楽団と共演、日本にも活躍の場を広げている

紀尾井町サロンホール主催「木曜コンサート」をより皆様に楽しんでいただくための、インタビューシリーズ。演奏だけではわからない意外な素顔が垣間見えたり、より身近に感じられるようなお話をぜひお楽しみください。2023年9月21日木曜コンサートにご出演頂く正岡愛理さんにインタビューさせて頂きました。

スペインで活動されていた経緯や理由(なぜスペインだったのか)をお聞かせください。

10代の頃、初めてヨーロッパで参加した音楽祭で出会った先生にどうしても師事したく、スペインの学校を薦めていただきました。その頃は、スペイン語はもちろん、スペインについて全く知らなく、今では自分の故郷のように思うことになるとは、想像もしていなかったです。

欧州と日本の音楽文化の違いや聴衆の違いはありますか?

  教会や、町、路上、身近な場所で常に音楽が流れている環境、またその空気感の違いを感じます。こういう場所だからこそ、こういう音楽が生まれたのだなとヨーロッパの色々な地を訪れて、思っておりました。音楽家と音楽家でない人々との距離が近いように思います。

ブラーボさんとのご縁、ギターとヴァイオリンという組み合わせの魅力についてお聞かせください。

 2年前、ピアソラ生誕100周年を祝うコンサートでピアソラの音楽を演奏する機会がありました。ピアソラの曲は今までにもご縁があり演奏する機会はありましたが、深く分かっておらず、クラシックとの違いを感じ、もっと学んで演奏したくなりました。その時に、アルゼンチン出身のギタリスト、レオナルド・ブラーボさんをご紹介いただき、ピアソラのこと、アルゼンチンの音楽、南米音楽と色々なことを教わり、世界が広がりました。またタンゴを踊ることもハマりました! 今では、色々なジャンルの音楽に触れることでまたクラシックに魅力、必要性を感じたり、それぞれの音楽が栄養を与え合っているように思っており、ブラーボさんとのこのご縁に感謝しております。

本公演を全く知らない方が興味を持つような本公演のポイント、聴きどころがあればお教えください。

 クラシックとアルゼンチンタンゴ、というテーマです。クラシックのコンサート、タンゴのコンサートの場は本当に空気感が違います。それが融合される貴重な機会を作っていただけたこと、普段コンサート活動で多忙なブラーボさんとの共演機会に本当に感謝しています。クラシックがお好きな方、タンゴ音楽ファン両方の方々に楽しんでいただけるコンサートにしたいと思います。 本当は全部の音楽に触れてみたいという方の世界を広げるお手伝いとなれれば幸いです。

本公演ではライブ配信も行います。配信を聞いてくださる方にメッセージをお願いします。

 会場での空気やエネルギーを聴いていただいている全ての方へ届けたいと思っております。 来場することが難しい方々にも私達の音楽で色々な国へ行っていただき、栄養をもらっていただけたら嬉しいです!