紀尾井町サロンホール主催「音楽大学生による木曜コンサート – Blooming」にご出演いただく音楽大学生をご紹介する、Blooming Artist インタビューシリーズ。第3弾は10月7日弦楽器奏者による公演にご出演いただく、ヴァイオリンの松下眞子さん(東京藝術大学音楽学部器楽科4年)にご登場いただきました。

ご自身と音楽との出会い、音楽を志すに至るお話しをお聞かせ頂けますか??

4歳のときにヴァイオリンを始めました。いろいろな習い事を経験してきましたが、その中でヴァイオリンが1番好きでした。クラシックバレエも大好きでしたが、ヴァイオリンとバレエの両立が難しく、小学2年生のときにバレエをやめてヴァイオリンに絞る決断をしました。この決断は自分の中でかなり印象に残っています。

小学校高学年〜中学生のときにヴァイオリニストになりたいと思うようになりましたが、そのときはただ目立ちたい気持ちが強かったのだと思います。練習に本腰が入ったのはいつ頃か記憶にないのですが、とても遅かったです。

小さい頃から音楽が大好きで、ヴァイオリンを弾くこと自体とても楽しかったのですが、大学に入学して音楽の素晴らしさを改めて実感し、音楽を志す気持ちが強くなりました。

音楽大学に入学されてから、思い出深いエピソードなど心に残る出来事などおありでしたか?

大学入学のために上京してから触れた音楽や経験は、どれも新鮮で刺激的です。大切な思い出がたくさんできました。具体的な出来事をあげていくとキリがありませんが、特に人と一緒に演奏した経験はどれも心に残っています。

地方で生まれ育ったので、大学に入るまで室内楽やオーケストラの経験がほとんどありませんでした。大学に入って、人と一緒に演奏する機会が急に増え、最初は戸惑いや不安ばかりでしたが、経験を重ねていくうちに人と演奏することが大好きになりました。中でも大学の同期や、同世代の仲間たちと一緒に音楽を作ることがとても幸せで勉強になります。これからもたくさんの思い出を作りたいです。

昨年からのコロナ禍で皆様の学生生活も一変されたかと思います。その中での音楽との向き合い方などご自身に変化はございましたか?

コロナ禍でたくさんの演奏会が延期・中止になり、人と一緒に演奏できる機会がほとんどなくなって、苦しくて寂しい気持ちになることがとても増えました。その一方で、自分自身と向き合う時間をたくさんとることができました。

特に昨年の春は、今までないがしろにしていた基礎的な練習にじっくり取り組んでみたり、弾いてみたいと思っていた曲をたくさん譜読みしてみたりしました。また、自分の内面を見つめ直してみたり、感じていることを整理してみたりもしました。変化があったのかはわかりませんが、今は自分自身と向き合うきっかけや機会をくださった先生方や仲間たちに感謝の気持ちでいっぱいです。

音楽だけではなく、プライベートも含めて、これからチャレンジしてみたいことはございますか?

私は何事もチャレンジする前に怖がってしまうので、まずは恐れずにチャレンジできるようになりたいです。音楽でチャレンジしたいことはたくさんありますが、最近は演奏者や演奏会のサポートをすることがとても好きなので、これからそのような機会をたくさんいただけたらいいなと思っています。演奏会の企画や運営をテキパキとこなせるようになりたいです。

プライベートで具体的にチャレンジしたいことはあまり思いつかないのですが、自分の性格で改善したいところがたくさんあります。改善するために、まずはもっと自分を客観的にみられるようになりたいです。

最後にコンサートを心待ちにされていらっしゃるお客様に、当日のプログラムの聴きどころなど、メッセージをお願い致します。

人と演奏することが大好きなので、尊敬する仲間と演奏できるのがとても楽しみです。

マチネではプロコフィエフとショスタコーヴィチの作品を演奏させていただきます。一緒に弾いてくださる伊東さんとリハーサルしていると、1人で練習しているときとは違うインスピレーションが湧いてくるのでリハーサルがとても楽しいです。

ソワレではベートーヴェンのスプリングソナタ1楽章を演奏させていただきます。小さいときから知っている作品ですが、大学に入学してベートーヴェンの他の作品にたくさん触れてから改めてこの作品に触れたら、印象が大きく変わりました。練習で弾く度に違うイメージや感情が湧いてくるので、弾いていてワクワクします。

聴きに来てくださるお客様、この演奏会に関わってくださっている全ての方々への感謝の気持ちを込めて演奏させていただきます。皆さまとお会いできるのを楽しみにしております。

演奏動画

松下眞子さんに紀尾井町サロンホールでご演奏いただきました。

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Piano 八部陽菜
撮影・編集 紀尾井町サロンホール運営事務局(株式会社ミリウテラス)

プロフィール

松下眞子 Violin
鹿児島市出身。第37、38回鹿児島県高等学校音楽コンクール金賞及びグランプリ。第38回全九州高等学校音楽コンクール金賞。霧島国際音楽祭ロビーコンサート、東京藝術大学主催「藝大生による木曜コンサート」にソリストとして出演。これまでに濱田佳寿江、石井いずみ、山岡耕筰、山岡みどり、植村太郎、川崎和憲、菅谷早葉、市坪俊彦各氏に師事。東京藝術大学音楽学部器楽科4年在学中。

コンサート情報

アーク紀尾井町サロンホール主催
音楽大学生による木曜コンサート
Blooming OP. 1 – STRINGS

Violin 前田妃奈
Violin 伊東香音
Violin 松下眞子
Viola 宮川清一郎
Cello 湯原麻衣

Piano 大越崇史
Piano 新井瑛久
Piano 宍戸絢香

2021年10月7日 木曜日
Matinee 開場13:00 開演13:30
Soiree 開場18:00 開演18:30

チケット 各回¥2,500(税込・自由席)

チケットのご予約は紀尾井町サロンホールオンライン予約をご利用ください。

■Program

Matinee
L.v.ベートーヴェン 弦楽三重奏曲 第2番 ト長調 作品9の1
S.S.プロコフィエフ 2つのヴァイオリンのためのソナタ ハ長調 作品56
D.ショスタコーヴィチ 5つの小品

Soiree
L.v.ベートーヴェン ヴァイオリンソナタ 第5番 作品24 “春” 第1楽章
R.シューマン おとぎの絵本 作品113 / Z.コダーイ 無伴奏チェロソナタ 作品8より 第1楽章
バルトーク.B バイオリンと管弦楽のための狂詩曲 第1番 作品1
S.S.プロコフィエフ ヴァイオリン・ソナタ 第2番 作品94 bis ニ長調

  *チラシは画像をクリックすると拡大いたします

木曜コンサート – Blooming シリーズ

紀尾井町サロンホールではコロナ禍で大きな影響を受けている音楽シーンの状況に、少しでも未来に続く光を見いだせるような取り組みを模索しております。その中で、対面での実技レッスンが出来なくなったり、演奏をする機会も激減し思い描いていたような学生生活が送れずにいる音楽大学生の苦悩のお話をお聞きし、サロンホールとして学生の皆様に寄り添い、お客様の前で演奏をして頂く機会を作ることが、ささやかな一助となるのではと考えました。未来ある若き音楽家が花開く様を想いBlooming(ブルーミング)というタイトルを冠して、音楽に真摯に向き合う音楽大学生による、今だからこそ出来る演奏を多くのお客様にお聴き頂くことが出来ればと願っております。

第1弾 ストリングス 2021年10月7日
第2弾 サキソフォーン 2021年11月11日
第3弾 ピアノ 2022年2月17日
第4弾 声楽 2022年2月24日

Blooming特設ページ

主催 アーク証券株式会社 ・ 紀尾井町サロンホール運営事務局(株式会社ミリウテラス)