紀尾井町サロンホール主催「木曜コンサート」をより皆様に楽しんでいただくための、インタビューシリーズ。演奏だけではわからない意外な素顔が垣間見えたり、より身近に感じられるようなお話をぜひお楽しみください。Vol.008は4月22日の木曜コンサートにご出演いただくSiriuSのお二人にご登場いただきました。

SiriuSの皆様は、ともに東京藝術大学音楽学部声楽科のご出身でご卒業後、大田様は修士課程、田中様は博士課程と進まれ、共に声楽を深く学ばれ、その後お二人ともクラシックの枠を越えた幅広いご活躍をされていらした中、SiriuSを結成された、いきさつを教えて頂けますか?

大学では学年が違うこともあり同じ授業を受けることはなかったのですが、学内のミュージカル公演などで共演する機会はありました。学外でも回数は少ないですが、共演の機会はあったのですが、大田はミュージカルでも活躍し、田中は日本歌曲の研究をするなど活動の方向性は違っていたと思います。目をつけてくれたプロデューサーが、二人をSiriuSとして結び付けてくれました。

大田様、田中様それぞれの第一印象や、ご一緒に演奏活動をされるようになられてから気づかれたお人柄など教えて頂けますか?

田中様から大田様につきまして

自分は長く大学にいたこともあり、学んできたクラシック音楽をどのようにして広く発信できることができるかを思い悩んでいました。そんな中、僕より先にクラシックの枠組みを超えて活躍していた大田君はすごいなあと思っていました。結成後は、彼の「天才」ぶりに驚かされ続けています。彼、歌だけじゃなく絵もすごいんです。詳しくは大田翔ちゃんのインスタグラムをみていただければと思います…。

大田様から田中様につきまして

俊太郎さんは大学では先輩だったので授業や学内の演奏会で一緒になることがしばしばありました。後輩の自分から見た俊太郎先輩は真面目で完璧主義なロボットのような(褒めてます)印象でした。表情も常にクールなので。SiriuSとして一緒に活動するようになってから少しずつ彼のお茶目な部分や遊び心を垣間見るようになり、今では気安く「俊ちゃん」と呼んでいます。

ソロとは違い、デュオとして音楽を創るときに一番大事にされていらっしゃること、SiriuSならではの魅力を教えて頂けますか?

一度だけのデュエットなどはよく経験しますが、長く活動を共にする相方との音作りはまた特別なものだと思います。ハーモニーだけでなくユニゾンの美しさを聴いていただけるよう、お互いの楽器としての声を聴きあってアンサンブルを作っています。

昨年、本格的にデビューという記念すべき年に、思いもよらないコロナ禍となり、皆様には大変ご苦労がおありだったかと思いますが、その中で考えられた事などございますか?

このような中、どのように音楽を続けられるか、演奏家の皆様が苦労されているところだと思います。SiriuSとしましても、デビューコンサートで生配信の試みをしたり、オンラインでのコンサートに出演したりといろいろな経験をさせていただきました。僕たちも生配信では普段は見ていただけないバックステージの様子をリアルタイムで楽しんでいただけるような工夫も取り入れたり、どのように皆様に楽しんでいただけるかを試行錯誤してきました。そのような中で、やはり生での演奏の良さ、ありがたさを再認識することもできました。これから、音楽の発信の仕方も様々になってくると思いますが、音楽と通じて皆様とつながれることの喜びを大切に活動していきたいです。

 
PHOTO:古川剛伊 「キャンディード(コンサート形式)」東大和市民会館ハミングホール

今後ご自身がプライベートや、又はSiriuSとして、チャレンジしたいことはございますか?

デビュー当初から二人でと山登り行きたいねと話していました。状況がよくなったらファンの皆様と一緒にハイキング、山登りなんかできたら最高です。

最後に4月22日のコンサートを心待ちにされていらっしゃるお客様に、メッセージをお願い致します。

このような状況の中ですが、ステージに立って音楽をお届けできることをとてもうれしく思います。春らしい元気いっぱいのステージにしたいと思っていますので、是非とも一緒に楽しんでいただければと思います。

プロフィール

SiriuS(シリウス)/ヴォーカル・デュオ
格調高いエッセンスとエンターテインメント性の両者を兼ね備えた新たなスター

共に東京藝術大学声楽科を卒業し、オペラやミュージカルの舞台で活躍しているテノール大田翔とバリトン田中俊太郎。ユニット名≪SiriuS≫は、全天で最も光を放つ恒星にして、シリウスAとシリウスBの二つの連星で構成される星の名を冠した。2020年2月デビューアルバム「MY FAVORITE THINGS」、12月2ndアルバム「星めぐりの歌」を日本コロムビアよりリリース。NHK「うたコン」、豊島区が展開する本格的なクラシック音楽を堪能できるプログラム「Tokyo Music Evening Yube」に定期的に出演する等、今後の活躍が期待される。2020年7月7日にサントリーホール(ブルーローズ)で開催したデビュー記念コンサートでは、ライブ配信も同時に行うハイブリッド公演を成功させ、満場の拍手の中、観客、視聴者を魅了。2021年1月に浦安音楽ホール主催「ニューイヤーコンサート」にてオペラ『カルメン』ハイライトにドン・ホセ(大田)、エスカミーリョ(田中)で出演、3月13日には東大和市民会館ハミングホール20周年記念公演ミュージカル『キャンディード』に表題役(大田)、パングロス(田中)で出演し、それぞれに存在感ある演技と音楽表現で評価を受ける。
オフィシャルHP https://siriusduo.jp/

大田 翔(テノール)Sho Ota, tenor
東京都出身。東京藝術大学音楽学部声楽科卒業。同大学院音楽研究科修士課程オペラ専攻修了。オペラでは『愛の妙薬』ネモリーノ、『椿姫』アルフレード、『ドン・ジョヴァンニ』ドン・オッターヴィオ、『蝶々夫人』ピンカートン等で出演。ミュージカルでは、『ピアフ』イヴ・モンタン(東宝)、『ウエストサイド物語』トニー(劇団四季)、『レ・ミゼラブル』(東宝)、『シークレット・ガーデン』(東宝)、『You’re a Good Man, Charlie Brown』シュローダー、『ホンク!』キャット、『ラ・テンペスタ』ファーディナンド、メニコンオリジナルミュージカル『あしたの瞳』『キミのために散る』では主演を務める。近年、舞台活動の他、宮城、熊本、宇和島などで、復興応援のソロコンサートを行っている。最近では、2021年1月成人の日コンサート『魔笛』タミーノを演じ、輝かしい美声で高い評価を得た。

田中俊太郎(バリトン)Shuntaro Tanaka, baritone
島根県出身。東京藝術大学音楽学部声楽科卒業、同大学大学院音楽研究科修士課程独唱専攻、同博士後期課程修了。博士(音楽)の学位を取得。英国オールドバラ音楽祭においてイギリス歌曲のマスタークラスを受講。宗教曲ではJ.S.バッハ「マタイ受難曲」「ロ短調ミサ」、ヘンデル「メサイア」、ヴェルディ「レクイエム」等でソリストを務める。オペラでは『愛の妙薬』ベルコーレ、『ドン・ジョヴァンニ』タイトルロール、『椿姫』ジェルモン等を演じる。橋本國彦「三つの和讃」、江文也「生蕃四歌曲集」を藝大フィルハーモニア管弦楽団と共演する等、日本の音楽作品の研究・演奏に取り組む。またミュージカル作品や《東京ディズニーリゾート35周年“Happiest Celebration!”イン・コンサート》等、エンターテインメントの舞台にも出演。2017年度三菱地所賞受賞。所属のコロムビアが舞台となったNHK連続ドラマ小説「エール」にオペラ歌手役で出演し話題となった。


圓谷 俊貴 Toshiki Tsumuraya (ピアノ)
福島県古殿町出身。チェンバリスト・ピアニストとして活躍する奇才の若手演奏家。東京藝術大学音楽学部声楽科テノール専攻、同大学器楽科古楽チェンバロ専攻の両科を卒業。アンサンブル室町メンバー、オルケストル・アヴァン=ギャルド理事及び通奏低音奏者。また、ピアニスト、コレペティートルとしても評価が高く、様々な歌手や奏者がその共演者に指名。第88回日本音楽コンクール木下賞《共演》受賞。古楽アンサンブル『Promusica Legatus プロムジカ使節団』を主宰。


コンサート情報

SiriuS / S’Wonderful – 春の“音”連れ
2021.4.22 Thursday
OPEN 18:30 START 19:00

出演 テノール 大田翔、バリトン 田中俊太郎、ピアノ 圓谷俊貴

<第1部>~オペラ、クラシック~
G.ヴェルディ:友情の二重唱 ~『ドン・カルロ』
L.ダッラ:カルーソー(大田翔ソロ)
S.ガスタルドン:禁じられた音楽(田中俊太郎ソロ)
春の歌メドレー
<第2部>
~SiriuSアルバムより~
ビー・マイ・ラヴ ~ニューオリンズの美女
私のお気に入り ~サウンド・オブ・ミュージック
上を向いて歩こう
Grace -愛はここに
星にスウィング
天国への階段 ~巴里のアメリカ人
※曲目・曲順は変更になる場合がございます

チケット 前売¥4,000 当日¥4,500 税込・全席自由 40席限定(追加10席決定)

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