紀尾井町サロンホール主催「木曜コンサート」をより皆様に楽しんでいただくための、インタビューシリーズ。演奏だけではわからない意外な素顔が垣間見えたり、より身近に感じられるようなお話をぜひお楽しみください。Vol.007は4月15日の木曜コンサートにご出演いただくテノール吉田一貴さんにご登場いただきました。
声楽をはじめられたきっかけについて、お聞かせ頂けますか?
声楽と出会ったのは高校一年の時でした。部の顧問の先生が声楽科出身で吹奏楽部ですが合唱も行っており、「声が良いから声楽をやってみない?」と言われました。当時から歌う事が好きで遊び程度に歌っておりましたが、オペラの音楽、歌手の声に触れる度に興味が湧き、憧れが強くなりオペラ歌手になりたいと思い始める様になりました。ですが私は工業科へ通っていたため大学へ行くことなど考えてもいませんでしたが、高校二年の進路を決める面談の時、就職するか音楽大学へ進学するかどうかを悩んでいたところ、顧問の先生より「人生は一切りだから、やりたいことに挑戦した方が良い。」と言われ背中を押して頂いた事がきっかけです。
演奏家を志す過程で、ご自身の支えとなった恩師や応援してくださる方々からのお言葉、印象深い出来事などございますか?
私の歌を聴いて元気が出た、また聴きたいと言っていただける事が何よりの支えとなっています。
昨年は権威ある日本音楽コンクール第3位を受賞されましたが、受賞前と受賞後でご自身に変化はございましたか?
少し自信がつきましたが、受賞前も後もイタリアでオペラを勉強したいの一心でした。
イタリアへの留学がお決まりになられていると伺いました。新しい環境の中での生活への期待などお聞かせ頂けますか?
今回、憧れのイタリアの地でオペラを作り上げた人々の文化を深く知れる機会を頂いたので、イタリアで見るもの、聞くもの全てを音楽に活かせられるようにしたい気持ちで一杯です。
お忙しい日々をお過ごしかと思いますが、音楽以外でお好きな時間の過ごし方はございますか?
音楽は私には仕事であり、趣味でもあるので、違うジャンルの音楽を聴いたり、音楽のことや声の事を考えております。イタリアでは散歩をして美しい建造物や美味しい物を食べて過ごそうと思います。
最後に今回のコンサートで予定されている楽曲について、又、心待ちにされていらっしゃるお客様へメッセージをお願いいたします。
今回このような大変な状況で人生で初めて一人で演奏するのでとても不安な気持ちですが、来てくださる皆様に私の音楽、声によって、少しでも感動を与えられる事ができれば嬉しいです。
プロフィール
広島県呉市 出身。東京音楽大学、同大学院オペラ科 修了。2016年東京音楽大学の奨学生としてローマサンタチェチーリア音楽院に短期留学。第86回読売新人演奏会に出演。2016年バイエルン青少年オーケストラの日本平和祈念公演にソリストとして出演。第15回東京音楽大学コンクール声楽部門第1位。第30回宝塚ベガコンクール聴衆賞。2019年トスティ歌曲コンクール第2位及び聴衆賞。第88回日本音楽コンクール声楽オペラ部門第3位。これまでに「カプレーティ家とモンテッキ家」テバルド、「ラ・ボエーム」ロドルフォ、「椿姫」アルフレード役で出演。その他、「第九」、「モーツァルト戴冠ミサ」などに出演。
コンサート情報
アーク紀尾井町サロンホール主催シリーズ 木曜コンサート
吉田一貴 The First Recital
出演 吉田一貴 Tenor
篠宮久徳 Piano
2021年4月15日(木) 開場18:30 開演19:00
チケット 全自由席 ¥4000(税込)
チケットお問い合わせ
03-6680-6715 株式会社オペラ王国社
WEBサイトはこちら
主催/アーク証券株式会社・紀尾井町サロンホール運営事務局
協力/株式会社オペラ王国社
*2021年1月21日開催予定だったチケットのお取り扱い等は「株式会社オペラ王国社」様までお問い合わせをお願い申し上げます。
PHOTO : ©︎FUKAYA Yoshinobu/auraY2