紀尾井町サロンホール主催「木曜コンサート」をより皆様に楽しんでいただくための、インタビューシリーズ。演奏だけではわからない意外な素顔が垣間見えたり、より身近に感じられるようなお話をぜひお楽しみください。Vol.005はピアニストの小瀧俊治さんです。小瀧さんの木曜コンサートは新型感染症の影響で延期となっておりましたが、2021年2月18日についに開催の運びとなりました。

ピアノを始められたきっかけをお聞かせ頂けますか?

兄が先にビアノを習っていて、家にアップライトピアノがあり、物心ついた頃から遊びでピアノには触れていたのが、最初のきっかけだと思います。

物心ついた頃というと何才くらいでしょうか?

触って遊んでいたのは本当に小さい頃で、ちゃんと教室に通い始めたのは2歳半くらいと聞いています。そこからヤマハの音楽教室に行って、でもピアニストになろうとかいうよりは、ごく普通の習い事として始めました。

演奏家になりたいとか、「本格的にピアノを自分はやっていきたい!」と思われたのはおいくつくらいだったのでしょうか?

漠然と憧れとかは小学生の頃からあったのですが、より具体的になってきたのは中学生くらいです。CDはたくさん聞いていたのですけれど、演奏会に行く機会が多くなって。それまではなんというか親に言われて一緒に行くとか多かったのですが、その頃からどんどん自分自身クラシック音楽にのめりこんでいって、CDを自分で買って集めたりしていました。

それは、ずいぶんお早いですね。

結構早かったですね。全然練習はしていなかったのですけれど、聞くっていうのがすごく好きで、それからコンサートも自分で探してチケットを買ったりしていました。

やはりピアノでしょうか?

ピアノばっかりが多かったですね、どうしても。コンチェルトとか。それで中学2年生か3年生かちょっと忘れてしまったのですけれど、当時のチャイコフスキーコンクールで優勝したデニス・マツーエフさんという、ロシアのピアニストのリサイタルに行く機会があって、もちろん、本編もすごかったのですけれど、そのアンコールでジャズの即興みたいなものを弾き始めて、まぁ、終わったらお客さんもスタンディングオベーションで、今までそういうお客さんの反応をクラシックのコンサートで見たことがなかったので、本当に僕も感動して「こんな事出来るの、すごいなぁ。」って、そのへんから、より憧れが強くなってきました。

マツーエフさんのリサイタルがとても印象深かったのですね。

いまだに残っていますね。

ご自分もあちら側に、みたいな?

まぁ、ちょっとあそこまではあれですけれども、憧れは強く持ちましたね。

それから又さらに練習を重ねられたのですね。

その時はまだ全然でしたが、その2年後くらいから、高校生くらいからギアチェンジしましたね。

やはりこの道で行きたいという想いからですか?

いくためには、まず音大に入るのであれば、まぁ大体このくらいやらなければいけないだろうと考えたときに、このペースでは到底間に合わないだろうなと、ちょっとギアチェンジしましたね。

 
 

多くのレパートリーをお持ちかと思いますが、この曲によってよりピアノに魅力を感じられるようになったとか、そういったエピソードとかおありですか?

割とその年どしで、年々好きな作曲家とかどんどん変わっているような気がするのですが、それこそ最初のきっかけというか中学生くらいの頃、一番はまりかけた頃はショパンばっかり聞いていて、どうしてもピアノ曲が多かったですが、同じ曲でもいろいろな方が弾いていると違いとか、そういった楽しみを覚えたり、でもそこから先はどんどん変わっていくんですけれど、やっぱり大学時代一番心酔していたのは、ロシア音楽、ラフマニノフのコンチェルトだったり、ピアノソナタだったりとか、結構重量級なものにすごく、今までに感じたことのない重厚な音楽というか…。

男性ならではのというか?

かつロマンティックでというところは、すごく色濃く残っているかなと。演奏会ではちょっと、年とともにだんだんドイツもの、ベートーヴェン、ブラームス、バッハはもちろんですけれど。自分の家で弾くとなると、ブラームスとかベートーヴェンを弾いている時がすごく、こう、なんというんですかね、しっくりくるというか。これからずっと大切に弾き続けていきたいかなと思っています。

年代によってご自分の感じ方とか、変わってくるのでしょうね。

そうでしょうね。おそらく色々な経験とかで変わってくるのかと。

もしもピアニストになっていなかったら、どんなご自分を想像なさいますか?

う~ん、本当に小さい頃、小学生くらいの頃の夢はね、サッカー選手とかスポーツ選手でしたけれど、今ちょっと現実的ではないですね。全く想像がつかないというか…。

音楽以外はもう、考えられないですか?

そうですね。スポーツ選手っていうのはちょっと夢見がちというか、大変なことなんで…あんまり考えられないですけれど、でも、ひとつあげるとしたら、スポーツ選手?まぁ、無理だろうな(笑) 。

毎日お忙しいかと思いますけれども、音楽以外でお好きな時間の過ごし方とかおありですか?

もともとあまり趣味がないほうだったんですけれど、趣味といっていいのかわかりませんが、最近はお酒(笑)もともと日本酒が大好きで、そこから今はウイスキーにはまり始めております(笑) 。

ウイスキーに合わせた美味しいお肴を頂いたりという感じですか?

そうですね。というか、癒しの時間を作りたいというか…その一つがお酒であったり。あとは自分では飼ったことがないんですけれど、動物が大好きなので、毎日のように動物の動画を見てお酒を飲んだりしています(笑) 。

今後演奏家として、もしくはそれ以外でもチャレンジしたいと思われていることはおありですか?

もともと東京音楽大学、大学院とクラシックの勉強をずっとやってきて、もちろん今でもクラシックというのはすごく大切に活動していますけれど、2013年からボーカルの龍玄とし(Toshl)さんと出会いがあって、そこから本当に色々なジャンルの音楽というものを聴くだけではなく自分自身で演奏するようになって、そこでそれぞれのいいところというか、それぞれの魅力を感じるようになってきて、どちらがいいとか悪いとか全然ないんですけれど、ただやっぱり僕の基にあるのはクラシック音楽なので、いろんな経験を経てクラシック音楽に新たな風を吹き込むとまでは言えないですけれど、最近だったら配信だったり、いろんな音楽のツールが増えてきて、僕自身も勉強中ではありますけれど、いろいろな形でもっと多くの人に音楽の魅力を伝え続けていきたいという想いがすごくありますね。

今回のコンサートで予定されていらっしゃるプログラムにつきまして、選曲された経緯やお客様にどのように楽しんで頂きたいかお聞かせ頂けますか?

今年に入って何度か紀尾井町サロンホールで演奏させていただく機会があり、改めてこちらの音響、空間、そしてスタインウェイのピアノに特に合いそうな曲を厳選してプログラミングしました。また、これまで演奏会では取り上げてこなかった作品や初めて演奏する曲も多数プログラムに取り入れました。「癒しのクラシックピアノ」というタイトルにある通り、美しいクラシックピアノの名曲の世界にゆっくりと浸っていただければと思っております。

こちらはお客様との距離がとても近いので、それこそ演奏者様の息遣いを感じたり、皆様一緒に同じ時間を過ごすということをより感じられるというか、そういった醍醐味もあるので、今回の素敵なプログラムもいっそうお客様に楽しんで頂けるかと存じます。本日はありがとうございました。

¶ プロフィール

小瀧俊治 Toshiharu Kotaki
宮城県仙台市出身。東京音楽大学ピアノ演奏家コースを卒業。同大学院修了。在学中特待奨学生として在学。2010年度、同大学ティーチングアシスタント。2009年 第18回ABC新人コンサートオーディション合格、ザ・シンフォニーホールにて演奏会に出演。第14回コンセール・マロニエ21第1位、翌年栃木県交響楽団とベートーヴェンのピアノ協奏曲第4番を共演。2010年 第5回東京芸術センター記念ピアノコンクール感動賞。2013年 第2回FUGA国際音楽コンクール金賞。2014年 第21回ブラームス国際コンクールセミファイナリスト等多数のコンクールで入賞を果たす。ソロアルバム3作品やソロDVD、ピアノ教則本その他参加作品は数十作品に及ぶ。全国各地で活発なソロ活動を行う他、ボーカルの龍玄とし(Toshl)のソロライブサポートをはじめ多くのアーティストとの共演を重ね、クラシックのみならず活動は多岐に渡る。2019年、尺八・篠笛アーティスト山口整萌とのユニット『ピアノ尺八INFINITY』を結成。全国各地で公演を行い、東京・名古屋・大阪での三都市ツアー全公演SOLD OUTとなるなど注目を集めている。2020年3月初のオリジナルフルアルバムとなる1st Album『ピアノ尺八INFINITY』5月には初のDVDが発売。

《SNSリンク》https://linktr.ee/toshiharukotaki

¶ コンサート情報

アーク紀尾井町サロンホール主催シリーズ 木曜コンサート
TOSHIHARU KOTAKI Piano Recital

2021.2.18 木曜日
19:00開演(18:30開場)
チケット:全席自由4,000円(当日4,500円)*55席限定

ピアノ:小瀧俊治

チケットお申し込み・お問い合わせ
dolcevita0407@pure.ocn.ne.jp